【新整備場駅】今と未来の「空」を支える情熱の集結地
東京モノレールに乗って、羽田空港の旅の玄関口・天空橋駅を出発し、
第3ターミナル駅を過ぎたその先。
空港施設のど真ん中に、ぽつんと静かに存在する駅がある──新整備場駅。
第1ターミナルと第3ターミナルの間に位置するこの駅は、
羽田空港の敷地内そのもの。
到着するだけで、空港特有の高揚感に包まれる。
だけどこの駅が見つめているのは、旅の華やかさではなく、その裏側だ。
もともとは、その名の通り、
内陸寄りの「羽田整備場駅」が整備場の最寄り駅であった。
これは、以前の羽田空港が現在よりも内陸にあったためである。
1993年に羽田空港が大規模な拡張(沖合への移転)を行う際、
整備場もこの新しい場所に移転してきてしまったため、
現在では空港ターミナルにほど近い場所が新たな整備場の最寄り駅となっている。
このことを知っておくと、
羽田空港を訪れる際に、また違った視点で見ることができるかもしれない。
▶︎関連記事 【整備場駅】かつてこの地に存在した航空機の整備場の名残
滑走路のすぐ隣、テイクオフの瞬間
新整備場駅の改札を出ると、目の前には滑走路。
なんと、駅は滑走路の真横にあるのだ。
駅と滑走路がここまで近い場所は、国内でもほとんどない。
タイミングが合えば、
目の前で飛行機が空へ舞い上がるダイナミックな光景
を目の当たりにできる。
この体験は、航空ファンでなくとも、
熱い情熱を胸に抱かずにはいられないだろう。
駅周辺は、「空への情熱」が息づいていることを肌で感じられる、特別な場所だ。
「空」に関わるプロフェッショナルたちの情熱
この駅の情熱は、一般の人々の高揚感だけではない。
駅周辺には数多くの航空関連企業があり、
駅を利用する人々の表情からは、
空を支えるプロフェッショナルとしての誇りが伝わってくる。
今、この瞬間の空を支えている彼らの想いが、凝縮されているのだ。
未来の「空」を担う子供たちの夢が育まれる場所
そして、新整備場駅からは、
未来への情熱も感じられる。
駅近くには、大手航空会社2社の工場見学施設があり、
多くの子どもたちが訪れている。
いつかこの中から、世界を驚かせるようなパイロットやエンジニアが飛び立っていくのかもしれない。
そんなことを思うと、自然と口元が緩んだ。
君たちに、「未来の空」を託したぞ。
駅を訪れている子供たちの背中に、そっと声を掛けたくなった。
新整備場駅は、航空業界の「今」と「未来」を繋ぐ、
情熱の交差点なのだ。
この駅を訪れることで、空への憧れ、そしてそれを支える人々の情熱を、
より深く感じてみるのもいいかも知れない。
アルバム、都市の旋律
新整備場駅が持つ、光と影の二面性。
それを表現したのが、私たちのバンド流れるイオタのアルバム『都市の旋律』に収録した「新整備場ライト&ダーク」だ。
目の前で離陸する飛行機の高揚感や、子供たちの輝く瞳といった「光(ライト)」の部分。
そして、それを舞台裏で支える整備士たちの緊張感や、24時間眠らない現場の静かな熱気といった「影(ダーク)」の部分。
その両方が在ってこそ、この場所はこれほどまでに魅力的なのだと、私たちは感じた。
この曲は、そんな光と影のコントラストを、一つのインストゥルメンタルの中で表現した意欲作だ。
もしこの駅を訪れる機会があれば、この曲を聴きながら、目の前の風景の裏側にある物語にも、少しだけ思いを馳せてみてほしい。
⇩アルバム『都市の旋律』 トラックリスト⇩
01 浜松町、動き出す街の鼓動
02 天王洲アイルの静寂
03 大井競馬場デイライト
04 流通センターを抜けて
05 昭和島ノスタルジー
06 整備場パッシングバイ (feat. Rica)
07 天空橋アクロス
08 第3ターミナル、ニューヨークへ
09 新整備場ライト&ダーク
10 第1ターミナルの雨音 (feat. 松崎 和訓)
11 羽田空港第2ターミナル – 旅の終わりと始まり (feat. 小畑 仁)
Spotifyなどでぜひチェックしてほしい。
▶︎配信リンク: https://lnk.to/9tAPyv1m
Spotify(クリックすると音楽が流れます)
🌆東京モノレールの車窓から見えるのは、都市の表情そのもの。
「動き出す街の鼓動」を聴きながら、音楽と旅の新しい関係が始まる。
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