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こんにちは!スタジオイオタ代表の前田です。

本日は、当社の音楽療法チームが手がける特別な音楽療法コンサートについてご紹介します。

 

音楽療法とは?

音楽療法とは、音楽の持つ生理的、心理的、社会的働きを活用して、心身の障害の回復や機能の維持改善、生活の質の向上などを目的とした、リハビリテーションの一種です。

特に1980年代以降、日本やアメリカ、イギリスなどでは、ストレス対策やメンタルヘルスケアの分野で音楽療法が注目され、その利用が広がりました。

音楽には、こんな不思議な力があるんです♪

  • 脳の活性化
  • 心身の安定
  • 自発性や運動性を引き出す

例えば上記のように、体や心にさまざまな良い影響を与えてくれるんですね。

音楽療法は「健康のための音楽」と呼ばれることもあり、その可能性はますます期待されています。

公演 :カリンバとクリスタルボウル

 

音楽療法には、大きく分けて2つの種類があります。

  • 受動的音楽療法: 音楽を「聴く」ことを中心とした療法です。
  • 能動的音楽療法: 楽器を演奏したり、歌ったりするなど、音楽に「参加する」ことを中心とした療法です。

ただ聴くだけでも、演奏に参加することでも、音楽の力を感じられるのは魅力ですよね♪

スタジオイオタでは、特に受動的音楽療法に力を入れています。

公演 :絵本の読み聞かせ+背景音楽

 

受動的音楽療法って?

受動的音楽療法は、音楽を「聴く」活動を通して心や体にアプローチする方法です。

例えば、童謡や懐かしい曲、思い出の歌などを聴くことで、心が安らいだり、不安が解消されたりします。「あの曲を聴くと子どもの頃のことを思い出す」なんて経験はありませんか?まさに、その感覚が活用されているんです。

特に、重症の方や体を大きく動かせない方にも適しており、音楽を通じてリラックス効果や気持ちの安定が期待できます。

公演 :DJってなに?

 

能動的音楽療法って?

能動的音楽療法は、楽器を演奏したり、歌ったりする、創作など、「参加する」ことを中心とした療法です。

楽器を演奏するだけでなく、音楽に合わせて体を動かしたり、リズムを取ったりと、対象者自身が積極的に参加することが特徴です。

この方法には、楽しみながらリハビリテーションを行うことができたり、社会参加を促す力があります。

例えば、簡単な楽器を叩くことから始めて、徐々に自分の表現や動きを広げていくことで、身体機能の向上や自信を得るきっかけになるのです。

公演 :教育楽器
鍵盤ハーモニカ(ピアニカ、メロディオン)を使用したJAZZ

 

重症児・者福祉医療施設での音楽コンサート

先日、当社が8年目を迎える音楽療法チームから誕生したバンド「Iota Musica Riita」が、

川崎市内の重症児・者福祉医療施設にて音楽療法コンサートを開催させていただきました。

この施設の利用者の方々は、外出しにくい状況にあるとのこと。「音楽で世界を旅する」というテーマのもと、コンサートを企画しました。

メンバーは前田紗希(ds)、迫香緒里(p)、小沢栄介(b)の3名からなる。バンド名はフィンランド語で波風を意味する“riita”に由来し、“心が波風に吹かれて動き出す” ような音楽を奏でることをコンセプトとして、前田を代表とするstudio iota LLC.運営の音楽療法チームから2024年に結成。音楽療法での演奏経験を活かしながら、トークやパフォーマンスも交えたライヴを展開。2024年8月に『Anime That Piano』でアルバム・デビューを果たす。

 

音楽で心を癒し、五感を刺激する

コンサートでは、ただ音楽を聴くだけでなく、空飛ぶバスに乗って様々な国へ旅するような、そんなワクワクするような演出が施されました。

例えば、アイリッシュ海の風景を連想させる曲では、会場全体が穏やかな雰囲気に包まれ、まるで海辺にいるような気分に。

また、活気あふれるフランスの街並みをイメージさせる曲では、活気のある音楽で、看護師さんや利用者さまの家族が自然とリズムに乗り、体を動かす光景が見られました。

 

視覚: スタッフさんが会場を飾り付け、ヨーロッパの世界観を演出

聴覚: 生楽器による演奏で、音楽の振動や響きを体験

触覚: リズムに合わせた触れ合いのきっかけや、楽器作りのワークショップを提供

これらの工夫により、どなたでも音楽を楽しめるようしています。

 

スタッフの皆さんにも、ゆとりある時間を

医療福祉を提供する上で、スタッフの皆さんの働きやすさも大切だと考えています。

そのため、演奏中もスタッフがゆとりを持てるような環境づくりを目指しています。

スタッフ自身も音楽を楽しみ、リフレッシュできることで、より良いケアを利用者の皆さまに届けられると考えています。

公演 :音楽世界旅行バスツアー

 

スタジオイオタでは、音楽家として、音楽そのものを心から楽しんでいただきたいと考えています。

心地よいメロディーやリズムに身をゆだね、五感を刺激することで、心も体も解放されていく。

そんな音楽体験を提供したいと思っています。

 

小沢 栄介

整体院の院長として心身のケアに日々取り組む小沢さん。音楽療法にも積極的に参加し、軽快なトークと優しい人柄で場を和ませています。利用者一人ひとりに丁寧に向き合う姿勢が魅力です。

 

迫 香緒里

音楽大学の修士を修了後、クラシック音楽を中心に活動する迫さんは、子ども向け演奏企画「ムジカンバス」の代表としても大活躍。学童の音楽アドバイザーとして子どもたちに音楽の楽しさを伝えるほか、楽器作りのワークショップでは創造力を引き出す名人です。その情熱が、現場でも輝いています。

 

前田 紗希

音楽大学を卒業後、ニューヨークの病院で音楽療法を経験し、その後カナダを横断しながら音楽療法コンサートを行った前田(私)。帰国後、「音楽療法チーム イオタムジカ」を立ち上げ、音楽心理士の資格を取得。さらに心理学の学位も取得し、音楽を通じて人々の心に寄り添う活動を続けています。「音楽には、希望を生む力がある」と語る姿勢が、柱となっています。

 

 

スタジオイオタの音楽コンサートが目指すもの

スタジオイオタでは、音楽をただ楽しむだけではなく、音楽療法を通じて心身にさまざまな良い影響を与えることを目指しています。

音楽療法は、多職種連携によるチームケアが特徴です。医療従事者と協力させていただくことで、利用者の方々により深いサポートを提供しています。その中で、特に以下の3つを重視しています。

  1. 身体機能の改善
    リハビリの観点からも、リズムやメロディーに合わせてスタッフの方々が利用者の方々の体に触れるきっかけを設けることで、身体機能向上の手助けを促します。
  2. QOL(生活の質)の向上
    音楽を共有することで、表情や感情の表出と、豊かな時間を創り出します。
  3. 心の癒し
    音楽の力でストレスを軽減し、心身のリラクゼーションと安定をもたらします。

 

まとめ

音楽は、言葉を超えた普遍的なコミュニケーション手段であり、その可能性は無限大です。

私たちは、音楽を通じて生まれる一瞬一瞬の「つながり」を大切にしながら、新たな挑戦や工夫を積み重ねていきたいと思っています。

最後までお読みいただきありがとうございました。

これからも、音楽療法やコンサートの活動を発信していきますので、ぜひお楽しみに!

音楽の世界旅行への第一歩を、一緒に踏み出してみませんか?

(理学療法士監修)

 

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