IOTA-LOG

おとと、たびと、しごと

都会のオアシス、天王洲アイル

東京モノレールに揺られ、浜松町から数分──

車窓の向こうに、ふと現れるのが天王洲アイル駅

都会のただなかにありながら、ここだけは少し空気が違う。

コンクリートとネオンの波を離れ、穏やかな運河が迎えてくれるこの街は、

まるで都市に浮かぶ静かなオアシスだ。

 

水と共に過ごすひととき

改札を抜けた足元に、静かに広がる水辺の気配。

鏡のように空を映す運河沿いを歩けば、

思わず深呼吸したくなる。

 

かつては物資を運んでいた運河は、

今ではカフェやレストランが立ち並ぶ散歩道。

ゆったりとした時間が流れ、人々の憩いの場となっている。

 

倉庫街からアートの発信地へ

かつての倉庫街が、今やアートやデザインの発信地へと生まれまれ変わり、

そのエッジの効いた雰囲気は、なんだか、足を運びたくなる魅力がある。

 

視線を上げれば、整然と立ち並ぶ洗練されたオフィス群。

その多くはリノベーションによって新たな命を吹き込まれた倉庫たちだ。

 

無骨な鉄骨と温かみある木材が共存するその姿には、

過去と未来が手を取り合うような美しさがある。

 

アート、デザイン、建築──

街のあちこちにクリエイティブな空気が漂っていて、

歩いているだけで感性がくすぐられる。

 

夕暮れ時の特別な瞬間

天王洲アイルの真骨頂は、何といっても夕暮れ時だろう。

ビルの谷間から差すオレンジ色の光。

それが水面に映り込み、空と川がひとつになる。その光景はまるで絵画のよう。

 

喧騒を忘れ、ただ、夕焼けに身を委ねる。

都会に生きる我々にとって、そんな時間は何よりの贅沢だ。

 

今日という日を閉じて、また明日へ

日が暮れた運河沿いに腰掛けて、今日一日の出来事を振り返る。

忙しい日々の中に、ふと自分自身を取り戻せる時間がある。

天王洲アイルは、そんな静かな力をくれる街だ。

 

心に余白が生まれたら、また歩き出せる。

駅のホームに戻ると、東京モノレールがまた一つ、

新しい街へと旅人を誘う。


アルバム、都市の旋律

そんな天王洲アイルを音楽で表現した一曲が、

私たち“流れるイオタ”(前田紗希×矢野聖始)による最新アルバム『都市の旋律』に収録されている。

2024年10月23日リリースのこの作品は、

東京モノレールの全駅を舞台に、街の空気や風景を音楽で描いた、

いわば『聴く旅ガイド』だ。

第2曲目「天王洲アイルの静寂」は、この街の静けさと温もりをピアノとアコースティックギターで綴った一曲。

歌がないからこそ、風の音、水のゆらぎ、足音までもが浮かび上がる。

ただのBGMではない、記憶と結びつく音楽。

そんな作品を目指している。

 

⇩アルバム『都市の旋律』 トラックリスト⇩
01 浜松町、動き出す街の鼓動
02 天王洲アイルの静寂
03 大井競馬場デイライト
04 流通センターを抜けて
05 昭和島ノスタルジー
06 整備場パッシングバイ (feat. Rica)
07 天空橋アクロス
08 第3ターミナル、ニューヨークへ
09 新整備場ライト&ダーク
10 第1ターミナルの雨音 (feat. 松崎 和訓)
11 羽田空港第2ターミナル – 旅の終わりと始まり (feat. 小畑 仁)

 

Spotifyなどでぜひチェックしてほしい。

▶︎配信リンク: https://lnk.to/9tAPyv1m

Spotify(クリックすると音楽が流れます)


🌆天王洲アイルという街を、音とともに歩く。
都市の中の静寂に出会いたくなったら、
次のモノレールで、ぜひ。

▶️次回記事(大き競馬場前駅)

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