手拍子はいらない。子どもたちの主体性をひらく|学童保育施設でのコンサート活動報告
こんにちは!スタジオイオタ代表の前田です。
コンサートが終わって片付けをしようとすると、子どもたちがわっとドラムセットに近づいてきました。
「スティックあるよ。ドラム叩いてみたい?」と聞くと、
何人かの子が、少し照れながらも叩いてみたい!と手を挙げてくれました。
順番に少しずつ叩いてもらっていると、ひとりの子が「今日はね、大きい太鼓の音が楽しかった」と教えてくれて。
最後にスティックを返しながらありがとうと言ってくれたその一言で、
音楽はちゃんと届いていたんだな、と思いました。
先日、某学童保育施設からご依頼をいただき、音楽療法チームから誕生したバンド「Iota Musica Riita」が音楽コンサートを開催させていただきました。
今回のテーマは『みんなで楽しむ音楽会』。
ただ、この「みんなで」の意味は、一般的な音楽会とは少し違います。
全員で手拍子をしなくていい。踊りたくなければ座っていていい。疲れていたら休んでいい。
決まった楽しみ方を押しつけず、その場にいる子どもたち一人ひとりが、自分なりのスタイルで音楽と向き合える時間を創りたかったんです。
☞関連記事 : 音楽療法とは?
『みんなで楽しむ音楽会』活動レポート

子どもたちの主体性を大切に
今回のコンサートでは、以下のような工夫を凝らしました。
みんなが知っている曲を一緒に歌う
- 子どもたちが口ずさめる、馴染みのある曲を選曲
- 「歌わなきゃ」ではなく、自然と声が出る、歌いたくなる雰囲気づくり
生演奏で踊りたい子どもたちに踊ってもらう
- リズムに乗って体を動かしたい子は自由に踊れる空間と時間を確保
- クライアント様と相談して、TikTokで話題のダンスをアレンジに投入
- 無理に参加を促すのではなく、自発的な動きを尊重
普段あまり触れない音楽も体験
- スウィングジャズやブルースなど、学童では聴く機会の少ない音楽を紹介
- 新しい音楽体験を通じて、子どもたちの感性を刺激

心に素直に、それぞれのスタイルで
コンサート中、私たちが特に大切にしたのは子どもたちの主体性です。
- 体を動かしたい子は踊って
- 歌いたい子は歌って
- 放課後で疲れていて、少し休みたい子は休んでいい
動的な部分だけではなく、静的な部分も大切にする。
そんな自由な空間の中で、子どもたちはそれぞれのスタイルで音楽を楽しんでくれました。
たくさんの子が歌って踊ってくれて、アンコールもいただき、次回のリクエストもたくさん教えてくれて…
楽しんでもらえたようで、本当に嬉しかったです。

公演メンバー紹介
🎸 小沢栄介(Bass)
かるがも整体院の院長であり、ベーシストとしても活動。
タレント養成スクールの講師や自身のバンド活動を経て、現在は多くのアーティストのライブサポートやレコーディングに参加しています。
「音楽」と「心身のケア」をつなぐ音楽療法にも積極的に関わっています。

⇨インタビュー :
音が波になって、心が躍る。プロミュージシャン×整体師・小沢栄介のユニークなキャリアと音楽療法への挑戦
🎹 マニョ(Piano)
東京出身・神奈川在住のピアニスト。たまにシンガーソングライター。
『風景の浮かぶピアノミュージック』をテーマに、子どもの頃から親しんだピアノで創作を続けています。
現在は子育てをしながらYouTubeにカバー動画を投稿し、のんびり活動中。
趣味はキャンプ、サウナ、旅。

🥁 前田紗希(Drums)
音楽大学卒業後、ニューヨークの病院で音楽療法に携わり、その後はカナダを横断しながら音楽療法コンサートを行ってきました。
帰国後、「音楽療法チーム イオタムジカ」を立ち上げ、音楽心理士の資格を取得。あわせて心理学の学位も修め、音楽を通じて人の心に寄り添う実践を続けています。
音楽には、人の中に希望を芽生えさせる力がある。その考え方は、現在の活動、そしてチームの軸となっています。

スタジオイオタの音楽療法チームが目指すもの
1. 主体性の尊重
- 子どもたちが「こうしなければならない」ではなく、「こうしたい」という気持ちを大切にします。
- 音楽を通じて、自分の感情や身体感覚に素直になれる時間を提供したいと考えています。
2. 多様な音楽体験
- ポップスからジャズまで、幅広いジャンルの音楽に触れる機会を創出。
- コンサートで演奏した楽曲をその場限りの体験にとどめず、レコーディングし、作品として世の中に届けることも大切にしています。
新しい音楽との出会いが、子どもたちの感性や創造力を育むきっかけになればと思います。
3. 生演奏の魅力
- 録音された音楽では味わえない、生演奏ならではの臨場感や振動。
- 目の前で奏でられる音楽が、子どもたちの心と体に直接響くことを大切にしています。
その瞬間に生まれた音楽を、
後日あらためてレコーディングし、音源として残せるのも、
レコード会社であるスタジオイオタならではの特徴です🎶
デジタル配信で🎶

全国のCDショップやAmazonで🎶
医療・福祉・教育従事者の皆さまへ
重症心身障害児・者施設での音楽療法をメインフィールドに
ここからは、現場で働く皆さまに向けて、私たちの活動についてお伝えできればと思います!
スタジオイオタの音楽療法チームは、重症心身障害児・者福祉医療施設での活動を大切な現場としています。
外出が難しい利用者の方々にも、音楽を通じて世界を感じていただく。
そんな思いから、9年間にわたり様々な施設で音楽療法コンサートを開催してきました。

公演 :音楽世界旅行バスツアー
音楽療法コンサートの導入メリット
重症心身障害児・者施設での効果
利用者の方々への効果
- 身体機能の改善
リハビリの観点からも、リズムやメロディーに合わせてスタッフの方々が利用者の方々の体に触れるきっかけを設けることで、身体機能向上の手助けを促します。 - QOL(生活の質)の向上
音楽を共有することで、表情や感情の表出と、豊かな時間を創り出します。 - 心の癒し
音楽の力でストレスを軽減し、心身のリラクゼーションと安定をもたらします。 - 五感への刺激
生演奏の振動や響き、視覚的な演出を通じて、多角的に感覚を刺激します。

公演 :看護師インストラクターによるヨガ教室
スタッフの皆さまへの効果
- ゆとりある時間の提供
演奏中にスタッフの方々がリフレッシュでき、より良いケアを提供できる環境づくりを目指しています。 - 利用者さまの新しい一面の発見
音楽に対する反応から、普段とは異なる表情や様子を知るきっかけになります。 - 多職種連携のきっかけ
音楽療法は多職種連携によるチームケアが特徴。医療従事者の皆さまと協力することで、より深いサポートを提供します。

公演 :理学療法士が実演!DJってなに?
公演は柔軟な対応が可能です
- 施設の規模や対象年齢に応じたプログラム設計
- クローズドイベントとしての開催も対応可能
- 参加型・鑑賞型などニーズに合わせたスタイル
- 教育的要素と娯楽的要素のバランス調整

公演 :教育楽器
鍵盤ハーモニカ(ピアニカ、メロディオン)を使用したJAZZ
音楽体験を「作品」として社会へ
私たちは、音楽療法チームであり、同時にレコード会社でもあります。
公演で生まれた音楽をレコーディングし、
デジタル配信やCD作品としてリリースすることで、
現場での音楽体験を社会にひらいていく。
それが、私たちの音楽活動の大きな特徴です。

公演 :カリンバとクリスタルボウル
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演奏活動のご依頼について
Iota Musica Riitaでは、年齢や言語、障がいの有無を問わず誰もが参加できる新しいコンサートを、様々な垣根を越えて開催しています。
こんな施設・機関におすすめです
特に実績が豊富な分野
- 重症心身障害児・者福祉医療施設
特に受動的音楽療法に力を入れています。
森や海で録音した自然音を、重症心身障害児・者さんに届けるためのフィールドレコーディング🌊🌲
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その他対応可能な施設
- 学校における文化芸術鑑賞・体験推進事業
- 学童保育施設
- 放課後等デイサービス
- 児童養護施設
- 特別支援学校
- 幼稚園・保育園

公演 :絵本の読み聞かせ+背景音楽
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ご依頼方法
演奏活動のご依頼は、いつでも承ります。
お問い合わせ先
お気軽にご相談ください。
まとめ
音楽は、言葉を超えたコミュニケーション手段です。
子どもたちが音楽を通じて自分らしさを表現し、新しい発見をする。
そんな瞬間に立ち会えることが、私たちの何よりの喜びです。
これからも子どもたちの主体性を大切にしながら、音楽を通じて楽しい時間を共有していきたいと思います。
最後までお読みいただきありがとうございました♡
音楽療法やコンサートの活動を随時発信していきますので、ぜひお楽しみに。
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studio iota LLC 代表
音楽心理士・ドラマー・作曲家
(理学療法士監修)♪
関連リンク
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🎵 前回の音楽療法コンサートレポート
音楽療法で心と体をリフレッシュ|音楽で世界を旅する『Iota Musica Riita』コンサート
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